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購入苗の上手な見分け方、使い方

 春の園芸シーズンに入るとたくさんの野菜苗がにぎやかに売り出されます。自分で育苗することが難しい苗、特に高温性で育苗に数十日もかかる果菜類はこれを買い求めて栽培する場合が多いのですが、ここで大切なのは、良い苗をどのように見極めるかということです。将来収穫する果実のもととなる花芽は苗の中に形成され発達し、花となるからです。適温の下十分な光と根からの栄養、水が与えられ、素直に育った苗を選ぶ眼力を養うことが大切なわけです。

 ポイントは図のように葉の大きさ、葉色と厚さ、茎の伸び具合、つぼみのつき具合、病害がないこと、などです。根が健全なことも大変重要ですが、抜き取ってみることはできませんから、良い鉢土が使われ、乾き過ぎたり固まり過ぎたりしていないか、などを調べます。

 接ぎ木苗では接合部がきれいに合って、傷口が癒えているか確かめましょう。ウリ類では双葉がしっかりついていることも重要です。この点、トマトやナスは接ぎ方によっては双葉の部分を除いた上方で切ることもあり、目安にはなりません。

 売り出されている果菜苗は、一般に小鉢(3号鉢以下)ですので、大変未熟です。早めに買い求めたら自分で4〜5号鉢に、良い土を補って植え直し暖かい所で入念に管理(2次育苗)し、トマト、ナス、ピーマンは花が咲くぐらいになってから、十分暖かくなった畑に植え出すようにしましょう。キュウリやスイカ、カボチャはその必要はなく、液肥でも追肥して元気づけて植えましょう。

 レタス、キャベツ、チンゲンサイなどの葉菜類は育苗日数が短くて成苗になるので、2次育苗は必要なく、そのまま鉢いっぱいに根が回らないうちに畑に植え出します。葉色が淡いようなら液肥を補って、丁寧にかん水管理して育て上げ、畑に植え出しましょう。

 いずれの苗も株元に病痕があったり、茎葉に病斑や害虫がついていたら選外にします。苗のとき1次感染したものは畑での発病が大変多くなり、後で手こずってしまいがちです。とくに害虫は下の方の葉の裏、若い芽の部分に潜んでいますので、要注意です。

 板木技術士事務所●板木利隆



この特集は日本農業新聞「&YOU」に掲載されたものです。日本農業新聞に関するお問い合わせは、JAへ。


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