農業に関わること

家庭菜園

みなさんも家庭菜園に挑戦してみませんか?

食と健康への関心の高まりから、近年にわかに家庭菜園が流行しています。

季節ごとの野菜を育てる楽しさはちょっとしたコツでぐんと広がります。

春取り小カブのトンネル栽培

板木技術士事務所●板木利隆


 立春が過ぎ、日差しの強まりを感じ始める頃になると、今年の家庭菜園の仕事始めです。一番先に種まきできるお薦めの野菜は小カブです。
 トンネルで被覆し、保湿すれば4~5月に白肌できめ細かく肌触りの良い、おいしい小カブが楽しめます。
 種のまきどきは2月中旬です。寒い地域では気温差を考慮して種まきを遅らせましょう。
 種のまき方は、畑に1m幅のベッドを作り、全面に完熟堆肥と菜種油かす、化成肥料を均一になるようにばらまき、15cmほどの深さによく耕し込みます。そしてまき溝をくわ幅よりやや広め(17~18cmぐらい)に3列、溝底が平らになるよう丁寧に作り、溝の外にはみ出さないよう注意しながら、ジョウロでたっぷり灌水(かんすい)しておきます。発芽ぞろいまでトンネルは除覆しないので、このことを考えて十分に灌水してください。
 種まきはまき溝の中に種間隔が1・5~2cm離して満遍なくまき、その上に1cmぐらいの厚さに覆土します。トンネルの裾には土を掛けて密閉して発芽を促します。種まきしたらすぐ密閉してしまうので、発芽と初期生育に必要な量を十分灌水しましょう。
 発芽して本葉2~3枚に育ったら、トンネルの頂部に小穴を開けて換気し、さらに内部が日中30度を超すようになればトンネルの裾も開けて気温の上昇を防ぎます。
 育つにつれて株間が込み合わないよう間引きをし、灌水を適宜に行って乾き過ぎないよう注意してください。また、生育中は、葉の緑が淡くなりかけた頃に、溝の外側に化成肥料をばらまいて追肥します。
 球径が5cm内外に育ったら収穫開始です。途中で間引いた物も上手に利用しましょう。春の小カブは葉も柔らかですので、汁の実や漬物にしてもおいしくいただけます。
 トンネル換気、除覆すると、コナガ、アブラムシ、ヨトウムシの幼虫などが害するので、発生状態に注意し、初期に適応殺虫剤を散布して防ぎましょう。
 小カブはその後も次々に種をまいて栽培できます。


※関東南部以西の平たん地を基準に記事を作成しています。

春取り小カブのトンネル栽培

ニラは早めの株分けと更新

板木技術士事務所●板木利隆


 肉との料理の相性が良く、スタミナ料理などに親しまれるニラは、多年草で一度植えておけば、毎年、年に数回収穫できるので、家庭菜園に適した野菜といえましょう。しかし、いくら強いといっても2~3年取り続けると、株が密生気味となり、幅広で厚みのある良い葉が収穫できなくなってしまいます。そうなる前に早めに株分けし、更新するのが得策です。
 株分けに一番良い時期は、葉が枯れ根株が休眠状態に入っている冬の間です。この頃は根に栄養が十分蓄えられているので、断根や株の分割という荒療治をしても、傷みが少なく、作業がしやすいからです。
 株分けの方法は、まず地上に残っている枯れ葉を、5cmぐらいの高さで、鎌できれいに刈り取ります。そして株の周りにくわかスコップを大きく打ち込んで、根株を土から掘り起こします。根は強大で、密に広範に広がっているので、全てを一気に掘り取れないので、中途で縦に切断しても構いません。
 掘り上げたら土を振るい落とし、指先に大きく力を入れて大割りし、さらに小割りして、図のように2~3本ずつに分割します。これを2~3個まとめて、20~25cmの株間に植え付けます。
 植え溝は事前に、8~10cmぐらいに深めに掘り、元肥として堆肥や油かす、緩効性の化成肥料などを十分に施しておきます。植える際には、根株を束ねないで、平置きにするよう心掛けましょう。
 溝は深めに掘って植えた根株を換気や乾燥からも守ってやります。覆土は株の上部がやや出るくらいにとどめておき、やがて新葉が伸びだしてきたら、葉先を埋めないよう注意しながら、2回ほど覆土をして、溝が埋まるように管理します。
 そうすると春には見違えるほどに、勢いの良い、良質なニラになります。
 株が増えてきたら銀色のフィルムを畝上に二重掛けし、さらに黒色フィルムで覆い、黄ニラに育ててみるのも楽しみです。なお、販売用の高品質な物は、毎年種まきして育てた苗を植えて、年間随時販売する物で、通常古株は利用しません。


※関東南部以西の平たん地を基準に記事を作成しています。

ニラは早めの株分けと更新

冬の手入れが翌年の出来を決めるアスパラガス

板木技術士事務所●板木利隆


 アスパラガスは野菜の中では長命で、一度植えれば数年は収穫が楽しめます。毎年良い収穫物を得るには、冬の適切な手入れが大切です。
 若芽の収穫を一定日数で打ち切り、芽を伸ばしたままにすると、葉が開いて丈が伸び、葉の光合成作用が旺盛に行われ、秋になると同化養分が根に蓄えられ、11~12月には株全体が休眠に入ります。霜が3~4回降りると葉の黄化が進み、休眠はいっそう深まってきます。
 ここから先の手入れで大事なことは、葉が完全に黄変し、休眠が深まっている頃を見計らって、地際から5~6cm上のところで葉を刈り取ります。この枯れ葉には茎枯れ病などの病原菌が付いているので、落ちた枯れ葉と共に畑の外に持ち出し、焼却または廃棄します。この処置が不十分だと、病原菌が茎葉の中で越冬し、翌年の発生源になるからです。できるだけ丁寧にかき集めて処分することが肝心です。
 これら病害が発生すると、数年たった大株でも枯死し、大減収になってしまいます。
 茎葉をきれいに片付けたなら、まず株元に多くの土寄せをしていた場合には、土を畝間に戻します。土寄せが少なかった場合には、そのまま畝間の通路部分を中耕しながら、畝の両側に深めの施肥溝を作り、その中に粗大堆肥(発酵度は中程度)と油かす、緩効性の化成肥料を施し、アスパラガスの根株を深く埋めるようにし、畝上に土を大きく上げておきます。こうすることで根株を冬の寒気から守ることができます。寒さが厳しい地域ほど土を大きく盛り上げることが大切です。
 こうして越冬後の3月ころ、芽の萌芽(ほうが)に支障のない程度に土を取り除き(寄せ土戻し)、畝間に土を落とします。このとき春の追肥として、化成肥料や有機配合の肥料などを、1株当たり各大さじ3杯程度を目安に与えておきます。再三土を動かすことにより、地面付近に落ちていた雑草の種子の発芽を抑えられ、翌年の除草の手間が省けます。
 栽培年数が長くなり、株元の根系が過密になり、株全体が浮き上がるようになったら、冬の休眠中に株全体を掘り上げ、分割して他の畑に、株間を広げて植え替えることで、再び勢いは回復するでしょう。


※関東南部以西の平たん地を基準に記事を作成しています。

冬の手入れが翌年の出来を決めるアスパラガス

サトイモの収穫と上手な貯蔵のコツ

板木技術士事務所●板木利隆


 サトイモの主成分はでんぷん類、このでんぷんは加熱すると糊化し、消化吸収しやすくなります。カリウムは芋類の中では最も多く、高血圧予防に効果的です。
 タンパク質、ビタミンB群、Cなどを多く含み、栄養価が高いのが特徴、しかも食物繊維も豊富で水分に富み、意外に低カロリー、体重が気になる方にもお勧めです。
 秋になって盛んに育ち、芋が肥大したサトイモは、晩秋に入ると育ちが止まり、収穫期を迎えます。
 収穫適期の目安は、葉の緑が黄化し始め、葉が少し垂れ気味になった頃です。サトイモは寒さに弱く、1~2回霜を受けただけで葉は容易に枯れてしまいますが、この頃が収穫の限界です。掘り遅れると品質を損ねるだけでなく、貯蔵した場合の故障芋が多くなってしまいます。
 収穫するに先立って、図のようにあらかじめ葉身を地上5~6cmの高さで、鎌で刈り取っておきます。芋や根は強大に太っているので、株の側方に大きくくわを打ち込んで、子芋や孫芋を外さないよう注意して、株全体を丁寧に掘り上げます。
 すぐに利用する場合は、その場で全ての子芋、孫芋、ひ孫芋を親芋から取り外します。多数の株を効率よく取り外すには、外側の外れやすい子芋を取り除き、残った株を手で持ち上げて、大きなビール瓶などで横から強く打つと、案外傷つかずによく外れ落ちます。
 貯蔵する場合には、子芋、孫芋などを外さないよう、特に注意して取り扱いましょう。外れてしまうとその傷口から傷み始めるので、貯蔵中の故障株が多くなります。
 貯蔵する場所は排水の良い畑を選んで、幅40~50cm、深さ60cmぐらいの貯蔵穴を設けます。そして掘り起こした株を丁寧に運び、地上部の切り口を下方に向けて丁寧に積み重ね詰め込みます。反対に詰めると子芋が離れやすく、傷口から腐敗する芋が多くなります。
 貯蔵穴を全部詰め終わったならその上に麦わら、稲わら(カヤが得られれば最高)などで覆い、5~6cm覆土しておきます。さらに厳寒期に入った頃に10~15cmの覆土を追加して寒さから守ります。


※関東南部以西の平たん地を基準に記事を作成しています。

サトイモの収穫と上手な貯蔵のコツ

たくさん育て、たくさん食べよう タマネギ

板木技術士事務所●板木利隆


 切ると出る涙の原因は硫化アリル、ビタミンB1の吸収を助けて新陳代謝を活発にし、コレステロールの代謝を活発にし、血液をサラサラにして動脈硬化や高血圧、糖尿病を予防する効果もあります。近年明らかになったところによると、野菜の中では最も細菌病、大腸菌などを寄せ付けず、安全性では極めて優れていることが裏付けされています。
 タマネギは病害に強く、毎年同じ畑でも作れるので、自家菜園の作付けにとっても大変有利です。貯蔵力もあり、使い道も幅広いので、たくさん育てることをお勧めします。
 家庭菜園では、通常晩秋に出回る苗を買い求めて育てる場合が多いのですが、ご承知のようにタマネギは黄、白、赤の品種があり、収穫期の違う極早生、早生、中生、晩生と特徴のある数々の品種があります。
 これらを上手に育て楽しむには、自分で好みの品種を選び、種子から育てる必要があります。特に直売など販売を目的とする場合は、苗代の負担も大きくなってしまいます。
 種まきの適期は、極早生8月下旬~9月上旬、早生9月上旬、中生9月中旬、晩生は9月下旬です。適期まきはとても重要なことなので、地元のJAや種苗専門店、栽培農家などに聞いて決めることが大切です。特に中晩生の品種を早くまき過ぎると、越冬するまでに大きく育ち過ぎ、寒気に感じ過ぎてとう立ちするものが多く、失敗します。
 苗を上手に育てるには、苗床の前作を早めに片付け、種まきの20日以上前に完熟堆肥と石灰、化成肥料をよく耕やしておきます。トマト、ナスなどの強い根が残る野菜の跡地は避けてください。
 種まき前にベッドを作り、図のように丁寧にベッドの表土をならしてから約1~2cm間隔ぐらいに均一に種をまきます。そしてふるいで2~3mmほどの厚さに、満遍なく覆土し、板切れなどで軽く表土をたたいて鎮圧し、その後ジョウロでたっぷり灌水(かんすい)します。
 その上に細かく砕いた完熟堆肥をごく薄く覆い、その後苗床全面を稲わらやべた掛け資材を二重に覆い、残暑や乾燥、台風や強風の被害から守ります。
 種まき後5~7日で発芽し苗が伸び始めたら、これらの被覆資材は取り除き、ジョウロでたっぷり灌水して生育を促します。


※関東南部以西の平たん地を基準に記事を作成しています。

たくさん育て、たくさん食べよう タマネギ

おいしくて形の良いダイコン作りのポイント

板木技術士事務所●板木利隆


 ダイコンは、強大な根を速いスピードで地中に形成するので、根形や品質が土壌や肥料栄養の影響を受けやすい性質を持っています。
 そのためには、次のポイントを押さえて育てることが大切です。
(1)畑の準備と元肥の施し方
 少なくとも種まきの20日以上前に畑全面に石灰をまき、石ころや木切れなどを取り除きながら30cm以上の深さによく耕します。吸肥力は強い方なので、前作に堆肥が施してあれば、特に堆肥を与える必要はありません。
 痩せ地で有機物不足が心配なら、完熟堆肥と有機配合肥料をよく混ぜ合わせ、事前に醗酵させた物を、株と株の間に当たる所に施し、根の伸びを妨げないようにします。
(2) まきどきを守る
 早まきし過ぎると病害虫の被害を受けやすく、遅過ぎると根の肥大不足になります。関東南部以西の温暖な平たん地のまきどきは8月中旬~9月中旬です。品種による違いもあるので、種子を求めるときに適期を確かめ、適期範囲のやや遅めにまき、管理を入念にして成長を促進するよう心掛けましょう。
(3) 間引きと追肥、入念な土寄せ
 種子は1カ所5~6粒を、瓶などで円状に付けた溝にまきます。発芽して本葉1枚の頃から8~9枚の頃にかけて3回ほど間引き1本立てにします。間引く際には、子葉がハート形で素直に開いている株を残すようにします。異常に育ちの早い株や、形が非対称の株は、岐根や短形になる場合があるので残さないよう注意しましょう。
 間引いたら株の周りに土を寄せ、風で振り回されないように保護し立ち上がらせます。追肥は第2回の間引き時から半月ごとに3回ほど与え、土を掛けて畝を作ります。肥料は化成肥料と油かすに加え、米ぬかを混ぜると食味が良くなります。
(4) 害虫の予防、駆除を怠りなく
 アブラナ科野菜の常として各種の害虫(シンクイムシ、コナガ、アブラムシ、ハスモンヨトウなど)の被害が出やすいので、早めに発見、適応農薬を散布して防ぎます。
 農薬に頼らない防除法としてはソルゴーを何列か置きに作り障壁にすること、防虫ネットやべた掛け資材の被覆などがあります。被覆は種まき後3週間以内ぐらいにしないと生育に支障を来すので、除覆する時期に注意してください。


※関東南部以西の平たん地を基準に記事を作成しています。

おいしくて形の良いダイコン作りのポイント

タマネギのまきどきと上手な苗作り

板木技術士事務所●板木利隆


 タマネギはあまり早くまき過ぎると冬に入る前に大きく育ち過ぎ、低温に感応してとう立ちする場合が多く、失敗しがちです。適正なまきどきは早生種9月上旬、中生種9月15日前後、晩生種9月20日ごろです。
 タマネギは土壌の酸性に弱い(最適pHは6・3~7・8)ので、苗床の予定地は早めに石灰を施し、20cmぐらいの深さによく耕しておきます。
 苗床は幅80~100cm、高さ15~20cm(低温地では幅を狭く、高さを高くする)とし、あらかじめ化成肥料を全面にまき、深さ15cmぐらいに耕し込んでおきます。
 種まきは床面をきれいにならして、3・3平方m当たり40ml内外の種を均一にばらまきます。その上に草木灰を種が見えなくなる程度に掛け、さらにそれが見えなくなる程度にふるいで土を均一に掛け、板切れなどで軽く押し付け、鎮圧します。その後細かく砕いた完熟堆肥、またはもみ殻で土が見えなくなるくらいに覆います。そしてたっぷり灌水(かんすい)し、稲わらで全面を覆い、強い降雨や、強日光による乾燥を防ぎます。
 通常6~7日で発芽しますから、全体に発芽し1~2cmに伸びたら、被覆していた稲わらは取り除きます。乾いていたら全面にたっぷりジョウロで灌水し、そろった発芽を促します。
 草丈が3~4cmに伸びた頃、密に生えたら間引き、1・5cmぐらいの間隔にします。間引きの後、少量の化成肥料を追肥し、ふるいで土を掛けて土入れします。
 苗が7~8cmの丈になった頃、前と同様に第2回の追肥をします。
 この頃は秋雨が降り続くことが多く、葉の一部がぼんやりと黄化するべと病が発生しやすいです。この苗床で発生を許すと春先になって本畑で多発しやすいので、早いうちに適応薬剤を、展着剤を加えて散布し、完全に防除しておきます。
 11月上~中旬になり苗の大きさが草丈20cm内外、太さが5~6mmぐらいになったら畑に定植します。苗取りは、床が乾いていたら十分灌水し、根をできるだけ切らないよう、大きい株からできるだけそろえて引き抜きます。こうすれば本畑での早い活着は請け合いです。


※関東南部以西の平たん地を基準に記事を作成しています。

タマネギのまきどきと上手な苗作り

根深ネギの植え付けとその後の管理の要点

板木技術士事務所●板木利隆


 春3月に種まきした根深ネギ(白ネギ)の植え付けは、苗の太さが1cm内外に育った7月中~8月上旬が適期です。
 大きく育った苗は、この頃にネギアザミウマやアブラムシなどの害虫やさび病、べと病などが発生しやすいので、苗床では殺虫剤や殺菌剤を散布して防除しておきます。ネギの葉は薬剤が付きにくいので、展着剤を加えることが大切です。
 苗床から抜き取るには、根元にくわを打ち込み、根をたくさん付けるよう配意して行います。
 抜き取った苗は、大、中、小ぐらいに分けて植え付けます。こうすると畑で土寄せ、追肥をするときに、大きさ別に区別して行うことができ好都合です。
 植え付けに当たっては、まずきちんとした植え溝を作ることが大切です。列の間隔を80~90cm取り、くわ幅の30cmぐらいの深さの溝をきちんと作りましょう。
 溝が崩れないよう上手に作るには、前作が終わったら前作の残さや草などを片付け、耕やさないで表面を硬くしておくことです。
 大きさをそろえた苗は、階級ごとに3~4cm間隔に、壁面に立て掛けるようにして垂直に植え付けます。植えた後、根元に2cmぐらい土を掛け、苗が倒れないよう根元を足で踏み付けておきます。その後すぐに溝いっぱいに稲わら、干し草などを入れ、倒れないよう、また夏の乾燥、防暑を図ります。植え付け時には肥料はまったく与えず、もっぱら新根の発生を促します。
 次は、追肥と土寄せ管理です。
 夏の暑さが遠のき始めるとネギは生育を始め新葉が増えてきます。この頃溝の肩の部分に肥料(化成肥料・有機配合など)を施し、くわで軽く土と混ぜ合わせて溝の中に落とし込みます。
 9月下旬ころからは盛んに生長しますので、15~20日置きに第2回、第3回と追肥、土寄せを行います。全体的には追肥の重点は前半期に、土寄せは後半にし、長い軟白部ができるようにします。
 台風・強雨に見舞われたら、早めに畑を見回り、植え溝内の排水を図ります。ネギの根は乾燥には強いのですが、湿害には大変弱いので、対策は急を要します。風による倒れは曲がりの原因になりますので、できるだけ早めに起こすことが大切です。


※関東南部以西の平たん地を基準に記事を作成しています。

根深ネギの植え付けとその後の管理の要点

もぎたての味を楽しむトウモロコシ

板木技術士事務所●板木利隆


 もぎたての新鮮な味は格別で、夏の家庭菜園の立役者、スタミナ源としても魅力です。糖分の多いスイートコーンの品種改良は急速に進み、平成の初めごろに比べるとビタミンB群やCが約1・5倍に増えている物もあり、栄養価の充実した健康食材になっています。
 イネ科の作物なので、野菜畑の連作障害を避けるための輪作に組み入れるにも好適です。
 高温好み(適温は22~30度)なので、十分暖かくなってから種まきします。関東南部以西の平たん地では5月上旬以降が良いでしょう。図のように黒色ポリフィルムでマルチをし、株間30cmぐらいに、1カ所3粒まきし、育つにつれて間引き、草丈17~20cmになった頃間引いて1本立ちにします。
 粒がぎっしり付いた良品を得るには、雌穂に雄穂の花粉が十分に付くことが大切です。そのためには株数をある程度多く、1列植えよりも複数植えにしましょう。少ない株数で花粉不足が懸念されるときには、開花した雄穂の下辺りを手のひらで軽くたたいて花粉を散らし、下方の雌穂に付きやすくしてやりましょう。
 葉の働き(光合成)を良くするために、下の方から出た脇芽は取り除かないで葉数を多くします。また雌穂は上の方の一番大きい1穂だけ残し、他の小さい雌穂は取り除きます。
 追肥は草丈40~50cmの頃と、先端の雄穂が出始めた頃の2回、化成肥料を与えます。施肥量の目安は、1株当たり大さじ1杯としますが、前作の残渣(さ)が多く、葉の緑が濃く旺盛に育っていたら適宜量を減らしてください。2回目の追肥の後、株元が小高くなるほど土寄せし、株元の不定根を多く伸ばし風で倒れるのを防ぎます。
 収穫は絹糸の先が黒褐色に変色した(受粉後22~26日)ころです。先の方まで十分膨らんでいることを確かめてからもぎ取ります。
 近くに異品種があると、その受粉によって雌穂の粒に花粉親の形質が現れます。これをキセニアといいます。例えばあまり甘くないスイートコーンの近くで栽培すると、味や品質が著しく低下してしまいます。
 交雑率は花粉親株と種子親株の距離が離れるほど低くなり、距離0・3mの平均交雑率は23%、10~50mでは0・1~0・3%と極めて低くなるという調査データがあります。参考にしてください。


※関東南部以西の平たん地を基準に記事を作成しています。

もぎたての味を楽しむトウモロコシ

購入苗の上手な見分け方、使い方

 春の園芸シーズンに入るとたくさんの野菜苗がにぎやかに売り出されます。自分で育苗することが難しい苗、特に高温性で育苗に数十日もかかる果菜類はこれを買い求めて栽培する場合が多いのですが、ここで大切なのは、良い苗をどのように見極めるかということです。将来収穫する果実のもととなる花芽は苗の中に形成され発達し、花となるからです。適温の下十分な光と根からの栄養、水が与えられ、素直に育った苗を選ぶ眼力を養うことが大切なわけです。


 


 ポイントは図のように葉の大きさ、葉色と厚さ、茎の伸び具合、つぼみのつき具合、病害がないこと、などです。根が健全なことも大変重要ですが、抜き取ってみることはできませんから、良い鉢土が使われ、乾き過ぎたり固まり過ぎたりしていないか、などを調べます。


 


 接ぎ木苗では接合部がきれいに合って、傷口が癒えているか確かめましょう。ウリ類では双葉がしっかりついていることも重要です。この点、トマトやナスは接ぎ方によっては双葉の部分を除いた上方で切ることもあり、目安にはなりません。


 


 売り出されている果菜苗は、一般に小鉢(3号鉢以下)ですので、大変未熟です。早めに買い求めたら自分で4~5号鉢に、良い土を補って植え直し暖かい所で入念に管理(2次育苗)し、トマト、ナス、ピーマンは花が咲くぐらいになってから、十分暖かくなった畑に植え出すようにしましょう。キュウリやスイカ、カボチャはその必要はなく、液肥でも追肥して元気づけて植えましょう。


 


 レタス、キャベツ、チンゲンサイなどの葉菜類は育苗日数が短くて成苗になるので、2次育苗は必要なく、そのまま鉢いっぱいに根が回らないうちに畑に植え出します。葉色が淡いようなら液肥を補って、丁寧にかん水管理して育て上げ、畑に植え出しましょう。


 


 いずれの苗も株元に病痕があったり、茎葉に病斑や害虫がついていたら選外にします。苗のとき1次感染したものは畑での発病が大変多くなり、後で手こずってしまいがちです。とくに害虫は下の方の葉の裏、若い芽の部分に潜んでいますので、要注意です。


 板木技術士事務所●板木利隆

購入苗の上手な見分け方、使い方

一覧